高齢福祉って
福祉の世界に就職しようと考えたとき大きく分けて3種類の業界が有ります。
『障がい者福祉』
人生のパートナーとして、同じ方と長く関る身体障がい福祉
『児童福祉』
心に傷を負った子ども達の成長を見守る児童福祉
『高齢者福祉』
いかに幸せの中で人生を終えることが出来るかお手伝いさせて頂く高齢者福祉 とあらわせます。
それぞれの世界に就労し関る人にとって、喜びや悲しみ、また、仕事しての『やりがい』が有ります。この業界の方が良いと言えるものでは無く、どの福祉業界も必要なものであり、どの業界に就労している人も『心から人の為に役立ちたい』と思っている人たちの集まる場所なのです。
その中にある高齢者福祉の特色について語りたいと思います。
高齢者福祉のやりがいは、自身が関る高齢者に対して、いかに幸せに終焉を迎えていただけるかを考えることに本質があります。
また、自身より年上の方々に教えられ、教わることで、関る者自身が人間としての成長をさせていただけることにあります。
高齢者の世界では、自分が手助けしているつもりでいたのに、気がつけば精神的に助けられていたことが多く有ります。
落ち込んでいる自分に『どうしたの?元気ないね。』と気遣って下さったり
『今日は楽しそうね』と声をかけて下さったり
やさしい微笑みで『ありがとう』と一言・・・
身体の不自由な方を手助けしているつもりの私達を助けて下さいます。
どちらが手助けをしてる・してもらってるのか解らなくなるぐらいです。
人生の先輩の方々と伴にあゆみ、助け、助けられことが就労する私達の『やりがい』であると言えます。
時代・世情として・・・
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これからの社会は超高齢社会と言われています。
簡単に説明すると、日本の総人口に対して高齢な方が多くなると言われています。
高齢者が多くなると言うことは、それだけ高齢者福祉を必要とされる方々が増えます。
必要とされる方が増えると言うことは、必然的に提供する側である事業所も増えます。
一つの例として、京都市における特別養護老人ホームの状況は、
介護保険施行時(平成12年4月現在)では36施設(定員2635人)でしたが、平成21年1月現在では59施設(定員4413人)と大幅に増床されています。※23施設(定員1778人)の増床
また、介護保険制度になり、各施設『措置から契約へ』『行政指導から利用者ニーズへ』と考え方が変わり、利用者から選ばれる施設になるべく、より良いサービスを求めて、法律基準以上の職員配置に進んでおります。
施設数の増加と多くの職員配置により、
京都市内で従事する介護職員就労者数は12年現在900名程度から、
21年現在は2000名程度にまで増加していると推計できます。
他の高齢者福祉の人員数を加味すると、とても多くの人が従事していると言えます。
多くに利用希望者がおられる世の中だからこそ、現在の高齢者福祉は安定された事業であり、
長く就労できる業界であると言えます。
しかし『措置から権利へ』と移り変わった業界であることも事実として有ります。
これからの福祉は、訴訟問題が多くなるとも言われています。
この時代に就業するからこそ、利用者の権利を擁護することは当然として、就業する職員のことも擁護してくれる事業所で就業したいものです。
また、福祉の世界は、他の業種とは違い、同じ場所で、同じ人達と就労する世界です。
小さな世界だからこそ、人間関係が重要です。
良好な人間関係を重要に考える事業所かどうかを一つの判断基準として考慮してみることも、良いと思います。